肝臓の機能を調べる方法に
食前食後の総胆汁酸を測定します。
食前(8時間以上の絶食)の血液検査、食後2時間の血液検査をするだけなので、体に負担のない検査です。
これは、なにかというと、食事をすると、肝臓から胆汁が分泌されて、小腸の脂肪の吸収を助けます。だから、空腹時の血液中の胆汁はわずかなのです。胆汁は回腸で回収されて、肝臓に再びもどって(腸肝循環の効率は98%)再利用されるしくみです。
肝臓が悪くなると、この腸肝循環のサイクルがわるくなります。
食前の総胆汁酸が 25μ㏖/L 以上 肝臓に病変がある可能性が高い(胆汁酸が肝臓にもどっていない、漏れている)
食後の総胆汁酸が (犬) 15μ㏖/L未満が正常 猫は20μ㏖/L未満が正常
肝臓って再生しますが、末期になると、がちがちの線維化になって(肝硬変)や、慢性肝炎は肝臓がンになりやすいといわれています。
肝臓を守るためには、やはり、薬物療法と食事療法です。
1)食事は
脂肪の多い食事をさける、良質なタンパク質をとる
ビタミンB群をとる
必要なビタミンEをとる(とりすぎにご注意)
2)薬
胆汁の流れをよくする(水っぽくする)ウルソ酸
抗酸化物質(肝臓は解毒する臓器なので、肝臓をサポートする)
そのなかで、ヒトの医療でつかわれている、SAMe(サミー)という抗酸化物質があります。昔は動物用のサプリメントにはいっていたのですが、医薬品成分がサプリにはいっているのはおかしいという、へんなクレームがあって、消えてしまったのです。
そこで、いままでは、SAMe(サミー)があんまりはいっていない肝臓サプリが多かったのですが、アメリカで、酵母の中に入っているので、医薬品物質なのだけど、サプリメント扱いになっている動物用のもの(サミリン)があります。
このサミー(S-アデノシルメチオニン)は、細胞内のグルタチオンを増加する作用があります(グタチオンを注射しても細胞内にはいらない)ので、炎症をおこす酸化作用から肝臓のを守ってくれます。副作用はまったくないといわれています。
安いサプリメントたくさんありますが、成分量の表示のないものなど、玉石混交です
おすすめしておりますのは、サミリンというのサプリメントです。
サミーと、シルマリン(植物由来の抗酸化物質)とビタミンEが配合されています.
パウダーとタブレットの2つタイプと、小型犬と中型犬用のふたつのタイプがあります。
ご希望の方は、当院までご連絡ください。