痒い痒いは、早めに治療を

夏になるとかゆい痒いになるわんちゃんが増えています

原因は

 ノミマダニなどの寄生虫

 ブドウ球菌性膿皮症

 マラセチア皮膚炎

 などなど

でも、膿皮症はマラセチア皮膚炎の背後にはアトピーとか、食物アレルギーがあります

見分け方は

 アトピー性皮膚炎は、、背中がかゆくない!!!!

 1) 特徴 左右対称にかゆい

     顔や耳たぶ(耳介)がかゆい   

     脇とかおなか、下腹部がかゆい

     手足がかゆい

     背中の皮膚はフサフサなのに、おなかが赤かったり皮膚が薄かったり、手足の毛が薄くなっている

     季節になるとかゆい(でも、進行すると一年中痒くなります)

     若い時から皮膚炎(3歳以下で発症)

2) 原因

    アレルゲン物質に弱いということなんですが、 そもそも、それは皮膚のバリア機能が弱く、免疫応答がちょっと過剰になっている、 つまりつまり、体質ですね!!!

アトピーのわんちゃんは、人間と同じで、角質水分量が少なく、皮膚の水分蒸散量が多いといわれています。それが皮膚のバリア機能を低下させてしまうのです。

    田舎の子供にアトピーは少ないっていいます。それは犬も同じ。たぶん、外飼いでバンバン微生物やいろんなものに触れている中型MIX犬でアトピーってあまりないでしょう。

あとは、帝王切開で生まれたワンちゃんにアトピーが多いと言われています。それは、産道を通らずに微生物に触れなかったからだそうです、(人間も、そうらしいです)

3)治療

 体質は治せない、アレルゲン物質の原因となるハウスダストとか花粉とかは防ぎようがないし、、 

じゃあどうするのか

 まずは、痒い痒いをとめていきましょう

   いまは昔よりも抗体薬とか、ステロイドや免疫抑制剤よりも、進化したよい薬が発売されています。

 ① まずは薬物療法で、つらい痒みを改善してあげる(痒みはゼロにはなりません!!!!)

   夏になると、ブユにさされると、夜になるとめちゃくちゃ痒くなりますよね、あの痒さは、ムヒだろうが、ステロイドだろうが、とにかくなんとかしたくなりますよね。わんちゃんも同じです。夜も眠れないくらい痒いと健康にも悪影響与えます。

掻き壊して皮膚が分厚くなったり、ただれて、、慢性化すると、一年中痒みに悩まされ、毛も薄くなり、ちょっと見た目もかわいそうなわんちゃんになってしまいますので、早めに対処しましょう。

② 痒みがおさまったら、次は再燃させないためのプロアクティブ療法

   最低3か月から9ヵ月かけて薬を減らしていく、たまに痒いくらいに抑えていく

   そのためには栄養療法が有効だといわれています

③ アトピー性皮膚炎と食物有害反応がまざっていることがあります。

食物アレルゲンに触れると、かゆみと皮膚炎が元に戻るには8週間かかります。

④ アトピー性皮膚炎のタイプ

    アトピー性皮膚炎のタイプには、一番多いのが再発性膿皮症です。そのたびに抗生剤を飲んでおわりではなく、皮膚炎の治療を継続しましょう。次に多いのが再発性マラセチア増殖、柴犬に多い多汗症、トイプードルやシーズ―に多い脂性脂漏(ベタベタ皮膚ですが、洗いすぎに御注意)、黒ラブに多いドライスキン(フケがわいている)

⑤ かゆいの目安

   一番痒い  とにかく痒い、診察室でも痒い、、 疥癬

   重度  睡眠中、食事中、お散歩でも痒い  アトピー性皮膚炎

   中等度  睡眠中でもかゆいけど、食事やお散歩では痒くない  アトピー性皮膚炎、マラセチア皮膚炎

   軽度   睡眠中、食事中やお散歩では痒くない!   

   ごく軽度  たまに掻く

     重度のかゆみを、たまに掻くくらいの軽度にしてあげることが、治療の目標です。痒みがゼロになるのは

難しいし、人間もたまに痒くなりますが、それって正常ですよねーーー

 

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